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2006年12月 9日 (土)

「落ちる中間層」に広がる将来展望のなさ

 『週刊東洋経済』12月9日号の特集は、「落ちる中間層」。
 その中の記事、「公務員200万人がワーキングプアになる日」では、非常勤国家公務員の「いつでもクビ切り自由 低賃金で企業に転籍」の実態を明るみに出していて読ませる。(国家公務員一般労組の組織拡大担当の浅尾大輔さんに取材している)
 
 こうした実態は、最近配信されたオンラインニュース、日経メディカルの若手医師勤務実態調査でも似通った問題状態が明らかにされていた。
 【日経メディカル Cadetto 連動企画Vol.4】2006. 11. 27「『12~15時間』勤務が最多、大学の多忙さ顕著」http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/report/200611/501925.html
(同ページを見るには、IDの登録が必要)

 「若手医師の勤務時間は「12~15時間」が一般的であり、中には1日「15時間以上」の長時間勤務をしている医師もいること、また大学病院の方が市中病院よりも勤務時間は長い」という。

 そして同記事で紹介されていた「ある市中病院勤務の卒後4年目の循環器内科医の1日」というレポートはなかなか核心を突いている。

  「朝6時40分ごろに起床して、午前2時に就寝する日々で、睡眠時間は5時間未満。食事も、おにぎり、お弁当、カップラーメンなど簡単なものを書類書きなどをしながら食べるだけ。土日も病院に行くため、完全な休日はないという。この多忙さで月収は約40万円、ボーナスなし、アルバイトもできないため、年収は約480万円にすぎない。」
 「特別な1日ではなく、これが一般的な平日のスケジュールだ。」

 「専門スキルを身に付けたくて今の病院に今年から来たけど、卒後4年目でも上級医の指示を仰ぐ日々。一方で、『責任を持って患者を診ろ』と言われるので矛盾を感じる。ストレスもあり、体力的にもつらく、給与は安い上に、忙しくてアルバイトもできないという悪循環。ここは専門病院なので、普通の市中病院とは状況が違うのか。今後の進路を考えたいけど、疲れた頭ではまともな思考ができない--」。
 こう嘆く、この循環器内科医は、転職も視野に入れるものの、それを考える余裕すらないという。(橋本 佳子=日経メディカル オンライン)

 長時間労働に、まもとでない賃金。それに加えて、まるっきり将来展望のなさが、彼らの意欲を大きく削いでいる。これは日本でも広く実感できる「落ちる中間層」の底辺に流れる現実だと思う。

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