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2007年2月

2007年2月26日 (月)

NHK番組改変事件 高裁判決シンポジウム

 25日、四谷駅を出てすぐのプラザ・エフで行われた、「NHK番組改変事件 高裁判決勝訴・判決評価シンポジウム」に聞きに行きました。
 主催は、裁判の原告である「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWW-NET・バウ・ネット・ジャパン) 
 資料代1000円を払って入ると、会場には120人の参加者。
 
 2001年1月に放映されたNHK教育テレビ、ETV2001「シリーズ 戦争をどう裁くか」の番組内容が、放映直前に自民党議員の介入によって、改変された事件をめぐって、裁判がおこなれてきました。(事件の経過については、メキキネット http://www.jca.apc.org/mekiki/nhk/index.html )

 シンポでは、1月29日、NHK番組改変を巡る控訴審判決の内容と、その判決をめぐる報道が、「2次被害」じゃないけれど、また非常に歪曲さていたことが、中心に取り上げれられました。
 

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2007年2月22日 (木)

『災害復興ガイド 日本と世界の経験に学ぶ』

兵庫県震災復興研究センター『災害復興ガイド』編集委員会
/塩崎賢明・西川榮一・出口俊一・編
『災害復興ガイド 日本と世界の経験に学ぶ』  (クリエイツかもがわ・2000円 税別)

 災害復興のあり方を考え、方策を工夫する上で、求められているのは、「復旧・復興に関わる情報提供」だと、編者たちは思い立ったといいます(「あとがき」)。

 本書は、阪神・淡路大震災後の住民生活の復興を、一貫して研究、提言してきた編者が、さらに世界の災害復興の事例にも学びながら、来るべき災害への対応、復興のあり方を考えています。

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2007年2月16日 (金)

2006年国際収支発表 所得収支の伸張顕著に

 15日、内閣府から2006年10-12月気のGDP(国内総生産)速報値が発表されました。
 物価変動を除いた実質ベースで前期比1・2%増。年率換算で4・8%増。個人消費が2期ぶりにプラス、設備投資も順調、と市場の注目は、日銀の利上げ判断に向かっています。

 このGDPの中身も見なければならないのですが、まず先に14日付で財務省から発表された、2006年度の国際収支速報をみておきます。
 
 主な指標としては、
・経常収支 19兆8390億円(前年8・7%増)
  (海外とのモノ、サービス全体の取引)
 その内訳である、
・貿易収支  9兆4596億円(同8・5%減)
  (主にモノの取引)
・サービス収支 ▲2兆1258億(同19・5%減)
・所得収支  13兆7449億円(同20・8%増)
  (企業が海外に持つ資産からの収益)

 経常収支の黒字額は過去最高。
 そして、もっとも特徴的なことは、2年連続で貿易収支を、所得収支が上回ったことです。所得収支の大幅な増加は、日本企業の多国籍化がすすみ、海外投資からの収益で稼ぐようになった現れ、と言われています。

 しかし、昨年の所得収支増については、大幅な円安が進んだ影響が大きく、一気に貿易収支を抜き去ったように見えますが、経過をみる必要があるでしょう。

 いずれにしても、経常収支の中身をみてみる必要があり、今後、またノートをしたいと思います。

参照 
◆財務省 国際収支状況(速報)
http://www.mof.go.jp/bpoffice/bpdata/pdf/bpcy06.pdf

◆ みずほ総合研究所 「調査リポート」 国際収支(2006年12月)
http://www.mizuhori.co.jp/research/economics/pdf/indicator/balance070214.pdf

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2007年2月15日 (木)

放送への圧力 「命令」でなく「カネ」で?

 2月14日、自民党通信・放送産業高度化小委員長の片山虎之助参院幹事長が、「命令放送」制度について、「命令とか応諾義務とかは放送になじまない。制度そのものがいるかどうか検討したらいい」と述べました。これは、放送法に基づいてNHK短波ラジオの国際放送に対し、放送地域や内容を指定できる改正が検討されています。

 ここで片山氏が言ったのは、放送の自由を守るという意図ではないようです。
 日経記事では、記者団に対し、片山氏が「国際放送としてやってもらいたいことがあったら、(国が)カネを出して民放にやってもらってもよい」と発言したと報じています。「命令」ではなく、「カネ」でやるほうが、時代にあっている、ということでしょうか。

命令放送、撤廃含め検討 自民・片山氏
 自民党の片山虎之助参院幹事長は14日午前、放送法が定めるNHKの短波ラジオ国際放送への「命令放送」について「制度そのものが要るか要らないか、総合的に検討しなければならない」と記者団に語り、撤廃も含め議論が必要との認識を示した。

 命令放送は、国費を投じるNHKの国際放送では総務相が放送事項を指定できる制度。菅義偉総務相が昨年、「拉致問題への留意」という具体的な命令を初めて出し、報道の自由との関連で論議を呼んだ。

 片山氏は「国際放送としてやってもらいたいことがあったら、(国が)カネを出して民放にやってもらってもよい」と指摘した。(日経、2月14日夕刊)

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2007年2月 8日 (木)

国保料滞納、差し押さえで対応できるのか

 「朝日新聞」、2月4日(日)1面に、 《国保滞納での差し押さえ、4年で1・7倍 朝日新聞調査》という記事が出ました。朝日による政令指定都市15と東京23区の調査によるもの。国民健康保険料の滞納者に、市町村が、個人の預金口座や不動産を差し押さえるケースが、05年度まで四年間で、1・7倍化しているという結果です。

  朝日新聞社の38自治体調査では、差し押さえ総数は01年度は1495件だったが、05年度は3057件。総額では6億6000万円が、18億3000万円となった。1自治体平均では4年間で48件から80件と、1・7倍になっている。指定市では2.6倍だ。

 厚生労働省に情報公開請求して得た資料でも、国保料滞納による差し押さえは全国で01年度の4万4112件、156億円が、04年度は6万8488件、245億円と約1.5倍に増加。実施自治体は、39%から55%へと増えている。ただし、厚労省データは、差し押さえの定義や数え方が自治体によって違うため、本社調査では新規分に限定するなど統一した。

 ただし、こうした対応は、やはり問題の解決にはならないでしょう。厚生労働省の発表(1月12日)では、〇五年度の国保納付率は、90・1%で、前年度から0・06%上昇したそうです。納付率の改善は10年ぶりで、上記のような滞納への強制徴収対策が効を奏した、といいます。記事に唐鎌教授が談話が載っていましたが、「費用対効果」という面で、ほんとうに計算はプラスになっているのか? 「効果」という点でも、制度の不備を「強制」でつくろうとすればするほど、制度不信が広がる恐れが大きいと思います。

「低所得者ら困窮の恐れ」
唐鎌直義・専修大学教授の話
 「国保は低所得者や高齢者がかなりを占める。差し押さえは一時的に滞納を減らすかもしれないが、明確な基準に基づいて実施しないと生活を困窮させる恐れが大きい。人手など費用対効果の点でも疑問が残る。国庫負担を増やして保険料を下げ、減免制度も充実させることなどで、滞納問題は解決すべきだ。悪質な不払いもあるのは事実だが、相次ぐ自己負担増で制度への安心感が失われていることも原因で、それを取り戻すのは国の責任だ」

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2007年2月 7日 (水)

企業の成長が「所得格差」を拡大する

 各金融系企業の調査部による経済予測が出されています。
 三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部の「日本経済ウォッチ:2007年2月号」(2月5日)では、「経済成長は所得格差を是正することができるのか」という「トピックス」がありました。
http://www.murc.jp/report/research/watch/2006/200702.pdf

 同調査では、<経済成長と雇用者の所得格差の関係>を高度成長期からふりかえって分析して、結論として、高度成長期には、経済成長にともなって、収益の大きい業種に労働力移動が起こり、格差が縮小する傾向があったが、近年は、逆の相関関係になっているとしています。

 ・まず長期的な傾向をみると、「1975年以降の名目GDP成長率と1人当たり賃金の業種間のばらつき度合いの関係」をみると、「成長率が鈍化すると同時に格差が拡大する傾向があり、長期的にみると両者には穏やかな負の相関関係がある」としています。
 
 ・一方、「業種間の一人当たり賃金格差の短期的な動き」でみると、ある期間によっては、「かなりはっきりした正の相関関係、つまり経済成長率が高まると業種間の所得格差が拡大し、経済成長率が低下すると業種間の所得格差が縮小する傾向」があります。
 
 ・これは、かつて高度成長期には、労働力の自由な移動が起こり、「賃金の高い業種に雇用者が集中すれば、むしろ格差が縮小することにつながる」からです。
 
 ・しかしながら、最近では、製造業と非製造業での格差が広がっているが、「労働力の移動状況をみると、製造業で減少が続いている一方で、1人当たり付加価値が小さく賃金も低い非製造業で増加している」
 「こうした動きは高度成長期とは逆の動きであり、所得格差を拡大させる要因となる」

 これは、この間の高成長企業が雇用力をもたず、むしろ非正規化によって高収益を生む形になっていることの現われでしょう。

 「新成長戦略」は労働者にとっては「希望」をもたらすものにはならないわけです。

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2007年2月 2日 (金)

榊原秀訓講演「行政民間化で公務はどうなるか?」

 1週間がたってしまいましたが、1月27日(土)、「行政民間化で公務はどうなるか?」という講演会を聞いてきました。主催は、埼玉県の「西部まちづくり研究会」「ところざわ地方自治研究会」で、会場は所沢市中央公民館、参加は40人ほどでした。
 
 講師は、榊原秀訓・南山大学大学院法務研究科教授です。榊原さんは、イギリス行政法の専門で、『イギリスの市場化テストと日本の行政』(自治体問題研究社、2005年、共著)など、この間、イギリスの事例を精力的に研究、紹介しています。
 
 講演は、(1)日本とイギリスでの行政民営化の動き、(2)行政サービスの民間化の具体化、市場化テスト法(06年 5月成立)の中身、(3)行政民営化の現実と統制、といった柱でした。
 
 まず、あまり知られていない市場化テストのしくみですが、その対象となる分野は大きく2つの部分に分かれています。
 1つは、「施設の設置、運営または管理の業務」、「研修の業務」「相談の業務」「調査または研究の業務」、そして「必ずしも国の行政機関が自ら実施する必要がない業務」。
 もう一つは、「特定公共サービス」で、国では、職業紹介業務、国民年金保険料の徴収業務、自治体では、戸籍謄本の交付の請求受付や引渡です。
 
 このうち、たとえば自治体の戸籍謄本業務などは、内容的に言って、個人情報保護の点からすると、もっとも民間化の敷居の高い業務と見られていた。それが法律で盛り込まれたのは、これが可能になれば、ほかの業務がOKになり、「極小の政府」がめざされている形になっている、ということでした。
 
 一番、講演で印象が強かったのは、政府筋のよく言う、行政の民間化は世界の流れという宣伝のでたらめさ、です。「市場化テスト」で先進例とされるイギリスですが、サッチャー政権が導入後、労働党のブレア政権によって、大きな改善がされています。その特徴的な点は、新たに採用される労働者には、前の公務員と同一労働条件が保障されるよう、労働者保護法制が整備されていることです。
 これによって、イギリスにおける行政民営化は財政支出だけをみれば、安上がりにはならない仕組みなのだと。それにもかかわらず、日本ではとにかく財政削減が行政民間化の最大目的とされている。この対象的な事実は、あらためて広く知られなければならないと思います。

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