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2007年4月13日 (金)

EU域内で16%が貧困の危機、10%が無職世帯

 4月10日付「東京新聞」夕刊でEUの貧困問題の記事がありました。

■「16%の人々 貧困危機 EU 10%の世帯 全員『無職』」(「ワークス」欄)

 この情報ネタになっているのは、独立行政法人 労働施策研究・研修機構の「最近の海外労働情報」 2007年3月で紹介された、欧州委員会の「社会保護共同報告書」(1月19日)の内容です。

 この報告書は、
 (1)雇用と成長、
 (2)人口構成と健康、
 (3)家計支出と安定性、
 (4)社会融和と年金制度の完備という分野について、
 加盟各国状況をまとめたもの。
 報告書は、2004年時点で、欧州の16%の人々が貧困の危機に直面しており、EU域内の世帯の10%が家族全員無職の状態にあることを問題として取り上げています。
(英文はthe Joint Report on Social Protection and Social Inclusion 2007

 ここでの「貧困危機」とは、可処分所得が全国レベルの中央値の60%以下に属する者を貧困ライン以下として算出しています。
 
 そして貧困問題への対応としては、「積極的な包摂策をとることが最も有効であると加盟国で共通認識が得られている」と解説しています。その例として、「失業状態にある者に最低レベルの生活を営むために必要な所得を保証し、ホームレスや障害者、移民、少数民族に対しては特別な措置を講ずる必要がある」といいます。
 
 EUでいっても貧困が広がる要因は、さまざまですが、その対応策は、国がナショナルミニマム保障を、新しい状況に即してしっかり整備する、伝統的な福祉国家的対応がもっとも有効であるという認識だと思います。
 
 その点で、日本の社会保障行政をみていると、「公正」を語りながら、貧困者、弱者を制度の枠外に追いやり、「社会的排除」を国の政策・行政みずからが広げる方向を強めている問題は深刻です。

労働施策研究・研修機構「欧州における社会連帯の推進の動き」
http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2007_3/eu_01.htm

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