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2007年6月 5日 (火)

住まい連シンポ「公共住宅の危機と国民の住まい」

 6月2日(土)、シンポジウム「公共住宅の危機と国民の住まい」(午後1時半~5時)に参加しました。主催は、「国民の住まいを守る全国連絡会」(住まい連)です。

 ホームレス問題は全国化、若い層にも「ネットカフェ難民」「マクドナルド難民」など、住めない問題が社会問題化するなか、政治の責任が問われています。これに政府の「住生活基本計画」は応えるものになっているか、問われることろです。

 会場の新宿住友ビル・47階の「スカイルーム」。西側の窓からは、はるか眼下に遠く東京の町並みが広がっていました。
 
 シンポジウムの報告は、次のお三方。

  • 全国公営住宅協議会  荻田武 会長
  • 全国公団住宅自治会協議会 井上紘一 事務局長
  • 神奈川県公社住宅自治会協議会 大坂純一郎 事務局長 

 現在の公共的住宅の状況について、概要は冒頭、坂庭国晴・住まい連代表幹事が主催者あいさつで述べられましたが、昨年の政府が決めた「住生活基本計画」(06年9月)によって、大転換が図られようとする瀬戸際にあります。
 そのポイントは、住宅は国民が自らの努力して、市場で手に入れるもので、公共的に供給する必要はない。国、地方自治体は、「市場の環境整備」のあたる、というもの。
 この「基本計画」の目標を決める各都道府県計画は、この3月に作成されています。
 坂庭氏の報告によると、全国(香川県を除く)の公営住宅供給目標量(10ヵ年)とは、
 全合計戸数      112万4407 
   うち新規建設    1万2362 (1.1%)
   うち建替え     19万7533 (17.6%)
   うち空家募集    90万4269 (80.4%)
   
 この「建替え」は、現在、入っている人の戻り入居分なので、供給増にはなりません。また8割を占める「空家募集」は、現在でも10倍以上の狭き門で、入居希望者数にはまったく見合っていない状況。さらに「新規建設」は、わずか年間平均1236戸という計画で、これは過去五年間の実績数の3.5%にとどまるというものです。
 
 報告者の3方は、いずれも現在の公営住宅、公団住宅、公社住宅の自治会組織の中心的な位置にある方でした。そこでは、公営住宅の家賃が、民間に比べ公平を欠くとの理由で引き上げられ、一方で、入居収入基準は大幅引き下げられようとしているため、ますます入りたくても入居できない層を増やしている実態が語られました。
 政府交渉で、自民党国会議員とのつばぜり合いなど、生々しい運動も報告されましたが、今、公営・公団住宅では、居住権をめぐって生死をかけた住民運動が取り組まれています。

 報告後、会場に集まった85名の参加者から、各地の取組状況など、討論がありました。一方で、「ネットカフェ難民」など、働いても家がない層を、大量に生み出している政治を続けていたら、トンデモナイことになってしまうぞ、という危機感も感じました。

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