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2007年8月12日 (日)

JCJ賞、受賞作者のメッセージ

 11日は、日本ジャーナリスト会議(JCJ)の「8月市民とジャーナリストを結ぶ集い」<2007年度JCJ賞 黒田清新人賞発表!! 受賞者たちが語る日本の現実とジャーナリズム」に行って来ました。@日本プレスセンター

 先週の日曜日、5日、夏風邪で一日臥せってしまったこともあり、一週間、体調不良でした。
 夏は、取材が重なりますので、体調を整えて、行きたいと思います。

 さて、昨日の贈賞式ですが、毎年、8月のつどいとして開かれていますが、私は初参加。

 今年の受賞作の中で、事前に目に触れていたのは、雨宮さんの『生きさせろ』だけでした。ですから、地方ジャーナリズムを中心に、こうした仕事があまり世間に大きく取りざたされないところで、発表されていることが、大変新鮮でした。(不勉強とも言えますが)

 式は、選考委員からのコメントつきで、受賞者に手渡すセレモニーが1時間。その後、各受賞者からスピーチで、また1時間程度でした。

 受賞者の話で、印象に残った箇所だけ、メモします。(私の覚えで、あまり正確ではありません)

 ●沖縄タイムス「集団自決」問題取材班 から謝花(じゃはな)正美さん
 「2005年から『集団自決』企画をやってきたが、今年3月、歴史教科者から、日本軍の関与が削除され、あらためて県民の怒りが沸き起こった。体験者が『集団自決』を語ることは、身内、近所の者の行為を話すことになり、語りづらさがある。今回、初めて証言をする人も多く、このままでは歴史が歪曲されてしまう、という強い思いがある。『もう覚悟を決めて語るよ』と言って語りだした。これから、大阪地裁の大江健三郎・岩波書店裁判もあり、取り組みは道半ばだと思っている」

 ●〉『生きさせろ!/難民化する若者たち』  雨宮処凜さん
 「私にとって、取材することが連帯、団結の場であり、この本を通じて、デモ、集会など活動に関わるようになった。こういう左翼業界から賞をいただいて、うれしい」

 ●〈ドキュメンタリー映画〉『ひめゆり』  監督 柴田昌平さん
 
(柴田氏の経歴は、1988年、NHK沖縄放送局に入局。その後、NHKを退社後、ドキュメンタリー製作会社に)「受賞者が、監督の私だけではなく、出演しているひめゆり同窓会の連名になっていることに、感謝する。初めて、話を聞いた方は、最初20分ほど、語りあぐねていたようだったが、その後、堰を切ったように2時間半、話し続けた。インタビュー収録は、13年間で、120時間になり、この取材を始めた後、3人の方がなくなっている。小林よしのりは、『ひめゆり生存者』の証言に対して、”これは沖縄戦で死んだひめゆり関係者への冒涜だ、にもかかかわらず話をするのは、裏で何者かが、操っているからだ”と書いた。私は、その言説に対するためにも、歴史をそのまま伝えることが必要だと考えた」

●「熊本日日新聞」新聞長期企画と写真集『水俣病50年』「水俣病」取材班・山口和也さん、荒き正直さん

 「今年で、水俣病公式確認から51年目であるが、まだ5000人以上が、認定請求を求めている。救済がされない限り、被害者の水俣病は終わらない。今後は、微量蓄積の危険が、子供の代に続くことになる。患者認定をせず、260万円の見舞金で解決しようとした政府のやり方。これは、水俣病に限らず、原爆認定、他の公害認定、みんな同じ構造であり、この国のあり方が問われている」

(以下、ホームページより、受賞作紹介)
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2007年(第50回)JCJ賞

《JCJ大賞》

    受賞作 〈新聞長期企画と写真集〉『水俣病50年』(熊本日日新聞)
    受賞者 熊本日日新聞「水俣病」取材班
    受賞理由 熊本県水俣市で「水俣病」が公式確認されてから50年が経過したが、問題は解消されていない。地元紙の責務として被害者に寄り添って来た熊本日日新聞が1年半にわたって総力を挙げ、「50年」を再検証。海外の水銀公害にも目を配るなど問題の世界史的意味を明らかにした。

《JCJ賞》

    受賞作 〈新聞長期企画〉『挑まれる沖縄戦/「集団自決」問題キャンペーン』(沖縄タイムス)
    受賞者 沖縄タイムス「集団自決」問題取材班
    受賞理由 沖縄戦での住民「集団自決」は「軍命令によるものではではなかった」とする策動に対し、沖縄タイムスは取材班を組んで、反撃。策動派は「大江健三郎・岩波書店」を告訴し、文部科学省は教科書検定で介入したが、同紙の長期キャンペーンは沖縄県「島ぐるみ」のたたかいをリードしている。


《JCJ賞》

    受賞作 〈書籍〉『「改憲」の系譜/9条と日米同盟の現場』(新潮社)
    受賞作 共同通信社憲法取材班
    受賞作 共同通信が04年から足かけ3年、200回にわたり配信した大型企画に、新たな取材を加えて再構成した。9条を含む憲法誕生の経緯が同時に憲法否定への欲望をはらんだ経過など、改憲を目論む大小の水脈を日米関係、戦後政界、および人のつながりの実際場面に即して語り尽くした浩瀚な一書である。

《JCJ賞》

    受賞作 〈書籍〉『生きさせろ!/難民化する若者たち』(太田出版)
    受賞者  雨宮処凜(あまみや かりん)
    受賞理由 現代の若者たちの絶望的な「生きづらさ」の実情を、自身「難民」のひとりとして彷徨した経験などを通じて等身大に描き、超低賃金、偽装派遣、過労死など若者を「生かさない」政治・経済の仕組みを告発し、連帯を呼びかける。若い女性作家の人権闘争宣言ともいえる。

《JCJ特別賞》

受賞作 〈ドキュメンタリー映画〉『ひめゆり』(製作プロダクション・エイシア)
受賞者  監督 柴田昌平(しばた しょうへい)、共同製作 財団法人沖縄県女師・一高女ひめゆり同窓会
受賞理由 沖縄戦から60年以上を経たが、10代の少女期に従軍看護要員として地獄を経験したひめゆり学徒隊の生存者たちは、語れない、語りたくない記憶を抱えている。それを元NHKディレクターの監督が13年かかって聞き出した証言の映像。「集団自決」問題などで歴史の改ざんが行われようとしている現在、意義深い作品というべきだ。

    《黒田清JCJ新人賞》(第6回)

      受賞作 〈書籍〉『コバウおじさんを知っていますか/新聞マンガにみる韓国現代史』 (草の根出版会)
      受賞者  チョン インキョン(鄭仁敬)
      受賞理由 韓国からの女子留学生がテーマにしたのは、韓国新聞史上40年間にわたって圧倒的な支持を得てきた4コマ風刺漫画とその作者・金星煥(キム ソンファン)の研究である。日本語で書き下ろされたこの本は、若者がたどった韓国戦後史であり、新聞の自由と抑圧の歴史となった。漫画とは、風刺とは…を考える卓抜なジャーナリズム論でもある。(作者は現在京都在住)

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      受信: 2007年8月16日 (木) 11時25分

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      受信: 2009年6月25日 (木) 17時49分

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