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2007年8月 2日 (木)

地域間格差を示す不交付団体の増加

 7月31日、総務大臣が報告した「普通交付税大綱」によると、地方交付税を受けない自治体の数が全国で188を数え、1割を超えました。
 地方交付税は、地方自治体収入が財政需要額を満たさない部分を補てんするため、国から地方へ配分されている財源。これは一般的に地方自治体が収入不足だから、国から回してもらっている、という性格の財源ではありません。もともと行政サービスの現物給付を担っているのが地方自治体であって、それに見合った国・地方の税財源配分になっていない問題を、どう解消するか。しかも地方格差をならして、配分調整を行うことが必要で、交付税財源は地方自治体の共通財源だという性格のものです。

 ですから、地方自治体の税源を歳出に見合ったものに改善する方向で、国から地方への税源移譲は必要だし、「不交付団体」の増加は、その限りで望ましいと言えます。しかし現状は、税収が増え不交付団体化する自治体が増える一方で、逆に税収を減らし、自主財源を弱めている自治体が増えています。つまり、地域間格差が広がっている結果として、不交付団体が増えているとみるべきでしょう。
 
 しかも、交付税の不交付の自治体が、豊かな財源をあげている「優良な自治体」だという評価は当らないと考えられます。
 
 不交付団体の都道府県では従来からの東京都に加えて、2006年度から愛知県が14年ぶりに復帰しました。

■普通交付税、不交付団体1割超す
日経新聞 2007年7月31日付夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070731AT3S3002I31072007.html

 国の支援を受けなくても財政を運営できる地方自治体の数が188となり全自治体の1割を超えたことが31日、総務省のまとめで明らかになった。景気回復に伴う地方税収の増加などが要因で、自治体の財源不足を補う普通交付税の2007年度の配分総額は14兆2903億円で前年度比4.4%減った。ただ不交付団体はグローバル企業が拠点を置く都市部などに多く、地域間の財政力の差も目立っている。

 菅義偉総務相が31日の閣議に「普通交付税大綱」を報告した。

 新たに不交付団体となったのはすべて市町村で岐阜県大垣市、神奈川県開成町など22団体。ただ、三位一体改革の税源移譲に伴い高額所得者の個人住民税の税率を引き下げた影響もあり、兵庫県芦屋市や神奈川県葉山町など5団体は不交付団体から外れた。不交付団体数が全自治体の1割を超すのは初めてという。
 ただ、地方間の財政力の差は鮮明だ。自動車産業などが好調な愛知県には不交付の市町村が39ある。一方で、鳥取県など17県では県内の不交付団体はゼロ。グローバル化の流れをつかんだ企業が拠点を置く地域では景気拡大のすそ野が広がっているものの、公共事業など政府に依存した産業構造が残る地域は不交付団体が少ない。
 普通交付税の配分の内訳をみると、不交付団体の東京都と愛知県を除いた道府県分が前年度比4・6%減の8兆603億円。市町村分は同4・2%減の6兆2300億円となった。

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