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2008年2月 3日 (日)

生活保護「ヤミの北九州方式」を糾す

「反貧困」の運動から、また1冊、強力な助っ人となる書が登場しました。

藤藪貴冶・尾藤廣喜著『生活保護「ヤミの北九州方式」を糾す』
(あけび書房・1890円)

http://www.akebi.co.jp/

 ヤミの北九州方式」とは、北九州市の福祉事務所で組織的に行われている生活保護切捨て策を指します。著者・藤藪氏は、元北九州市の福祉事務所職員であり、この社会的告発の扉をこじ開けた一人です。

 とくに私が刮目したのは、次の箇所です。
 「さらに言えば、私自身(生活保護申請)辞退届けを違法に書かせたことがある」(31ページ)
 として、福祉事務所に「まだ異動したばかりで上司の言うことが『絶対』であった」頃の自らの思い出したくもないような経験も語りつつ、生活保護行政の現場の職員がなぜ、違法な保護切捨てを続けているのかを、リアルに告発しているのです。

 生活保護を切られ、三年連続して四人の餓死・自殺者を出した北九州市。その裏にある「ヤミ」方式が、〇六年からテレビ・新聞など取り上げられると、全国に衝撃が走りました。
 「水際作戦」と呼ばれる、生活保護申請させない手口を克明に暴露。保護費を年間三〇〇億円に抑える「ルール」、人事評価と直結した「面接主査」制度。関係者の証言と生資料を駆使した追及は、もう犠牲者を出さない、非道な行政を全国に広げてならないという気迫を感じます。
 合わせて、運動の先頭に立つ弁護士・尾藤氏による「全国から見た北九州市生活保護行政問題」を収録しています。

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