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2008年4月27日 (日)

NIRA報告書、「就職氷河期」の非正規から生活保護77万人

 総合研究開発機構(NIRA)が、このたび発表した報告書で、若年費正規労働者の雇用問題を考察しています。

 概要だけみましたが、報道によると「「就職氷河期」に急増した非正規雇用の労働者が現在の低水準の賃金で十分な年金が確保されないまま置かれ、老後(六十五歳以上)を迎えた場合、七十七万四千人が生活保護受給者となり、そのための追加的な財政支出が二十兆円にのぼる」という試算をしているそうです。

「就職氷河期世代のきわどさ―高まる雇用リスクにどう対応すべきか」
NIRA研究報告書 2008/4発行

■ 概 要
本研究では、就職氷河期を若年非正規雇用増加の一事例としてとらえ、若年非正規雇用の抱える問題点を考察した。今日の非正規雇用者の中には、家計の主たる所得稼得者も少なくない。また、一度、非正規雇用となった若者が正規雇用に移行することがきわめてむずかしくなっている。非正規雇用は能力開発が難しく、雇用不安の問題とともに、生涯、低所得のままとなる危険性も少なくない。本報告書では若年非正規雇用は、今後の日本社会に大きな影響を与える問題であることを示すとともに、若年非正規雇用問題への有効な対応策として、非正規雇用を組み込んだ新しい制度設計と大規模な就労支援を早期に行っていくことを提言する。

■ 目次

I.総論
新たな雇用制度設計を迫る非正規雇用の増加-非正規雇用増加の背景と評価-

II.各論
非正規社員の構造変化とその政策対応 阿部正浩
人事管理からみた若年非正規雇用問題 荻野勝彦
非正規雇用を考える-企業に視点を置いた雇用政策を- 佐野 哲
若年就労問題に対してより強力な取組みを 本田由紀

III.資料編
英国労働党政権における「福祉から雇用へプログラム」
  -若年失業者ニューディールを中心に(ヒアリング配布資料) 藤森克彦
スウェーデンの若年者失業問題 小川晃弘
就職氷河期世代の老後に関するシミュレーション 辻 明子

■ 執筆者一覧
阿部  正浩  獨協大学経済学部教授(「若年雇用研究会」座長)
荻野  勝彦  トヨタ自動車株式会社人事部担当部長(「同」委員)
佐野    哲  法政大学経営学部教授(「同」委員)
本田  由紀  東京大学大学院教育学研究科准教授(「同」委員)

藤森  克彦  みずほ情報総研株式会社主席研究員 
小川 晃弘  ストックホルム大学日本研究学部助教授
辻  明子  財団法人総合研究開発機構研究開発部リサーチフェロー

以下、「しんぶん赤旗」の報道。

《シンクタンク推計 就職氷河期の非正規労働者 将来、77万人生活保護受給》

2008年4月27日(日)「しんぶん赤旗」

 シンクタンクの総合研究開発機構(NIRA)が、「就職氷河期」に急増した非正規雇用の労働者が現在の低水準の賃金で十分な年金が確保されないまま置かれ、老後(六十五歳以上)を迎えた場合、七十七万四千人が生活保護受給者となり、そのための追加的な財政支出が二十兆円にのぼるという報告書を発表しました。

 報告書は、一九九三年から約十年の間に学卒・就職活動を迎えた「就職氷河期世代」のなかで増加した非正規雇用者、無業者を百二十万人程度と見込み、そのまま高齢化に突入すると、生活保護に必要となる追加支出は十七兆七千億円から十九兆三千億円になるとしています。

 八五年に制定された労働者派遣法が改悪を重ね、企業が「雇用調節」や「人件費節減」のために急増した非正規雇用の規模は「社会的にみても深刻なもの」と指摘。非正規労働者の増加で、企業内の「業務継承の仕組みが機能しない状況も発生」しており、「中長期的観点から評価した場合に、企業からみても必ずしも非正規雇用の一方的上昇は望ましくない」としています。

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