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2008年4月24日 (木)

「抱っこして飲ませて…」赤ちゃんは訴える

本田宏先生(済生会栗橋病院副委員長)のブログで紹介されていました。

『知らなかった!新生児「一人飲み」の現実』:「日経メディカル オンライン」(4月22日)
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/blog/honda/200804/506221.html

(→閲覧には登録が必要です)

 4月12日土曜日に日比谷公会堂で行われた「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」(会長:尾辻秀久氏)の第1回シンポジウムで、青森県立中央病院総合周産期母子医療センター新生児集中治療管理部部長の網塚貴介氏が講演の中身です。

 未熟児の赤ちゃんがいる新生児室の看護師の配置基準が、「回復期病棟」では、成人と同じになっており、看護師さんの手が回らず、保育器の中で赤ちゃん、「一人」で哺乳瓶を咥えて、飲んでいる実態があるそうです。

 「抱っこして飲ませて…赤ちゃん達の“声なき声”です」と記事では書かれていました。

 本田先生のブログには、当日使用しただろうと思われる「一人飲み」の写真も掲載されていましたが、この情景を見て、やはり胸がつまります。

 以下、同記事より。

  網塚氏は、「私の勤務する青森県立中央病院でも医師不足は深刻で、4人で24時間365日の診療に当たっている。私自身も年100回近い当直をこなしている。しかし今日は、NICUにおける看護体制の問題点について話をしたい」と前置きした上で、スライドで赤ちゃんの横に哺乳瓶を置いた写真を示したのです。

 この状態は「一人飲み」と呼ばれているそうです。新生児医療の現場では今、未熟児を抱っこして授乳させられないほど多忙を極めており、全国の過半数のNICUでは「一人飲み」を行わざるを得ない状況だというのです。網塚氏は、「これは、1人の夜勤看護師が大勢の新生児を担当することを許している体制が原因だ」と指摘しました。

 網塚氏はその理由として、新生児を扱う病棟に看護師の配置基準がなく、狭義のNICUは3対1看護体制であったとしても、回復期病棟は成人の配置基準と同じになっていることを挙げました。

 現場を知らない人からすれば、回復期なんだから大丈夫なのではないか、と思うかもしれませんが、そもそもNICUが慢性的にベッド不足のため、本来ならまだNICUで看なければならない人工呼吸器管理下の新生児も、どんどん回復期病棟に押し出されているのです。その結果、夜勤看護師1人が担当する新生児が1晩で9~10人ということが常態化し、病院によっては看護師1人が15人を受け持つような状況になっているようです。

 このような状態では、安全に看護できないのは明白です。実際に十数人の新生児を受け持った看護師が、新生児をうつぶせ寝にさせていて突然死に遭遇し、その後の裁判で有罪になった事案もあって、現場では大問題になっているようです。

 網塚氏は最後に、「全国の赤ちゃんたちの“声なき声”を代弁して―。『せめて抱っこして授乳できるような体制にしてほしい』」と語ると、会場からは大きな拍手がわき起こりました。

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