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2008年7月23日 (水)

08年『労働白書』労働意欲の低下は雇用・賃金問題に

 22日発表された2008年版『労働白書』が、「働く人の意識と雇用管理の動向の分析」をテーマとしています。
 労働者の労働意欲が低下している背景には、非正規雇用化の急増や、成果主義賃金の導入があることを指摘。これらの雇用、賃金制度の見直しに言及しています。
 もし政府がその認識を具体的に行動に移すならば、労働政策の大本からの出直しを迫られることになるでしょう。

 ■労働白書:仕事の満足度低下 背景に非正規急増や成果主義
毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080722k0000e040048000c.html

 厚生労働省は22日、08年版の「労働経済の分析」(労働白書)を公表した。労働者の仕事に対する満足感を初めて取り上げ、雇用の安定や仕事のやりがいなどの面で満足度が低下していると指摘。背景として非正規労働の急増や成果主義賃金の導入などを挙げ、「日本的雇用制度への再評価が広がっている」と分析している。

 白書は内閣府の「国民生活選好度調査」からデータを引き、「雇用の安定」について「満足」と答えた人の割合が78年の33%から05年には14.8%に減ったと指摘。同じく「仕事のやりがい」は30.5%から16.6%に、「収入の増加」も23.7%から6.2%に低下したことを示した。そのうえで「企業が仕事への意欲を高める目的で導入した成果主義賃金制度が必ずしも成功していない。賃金制度の運用改善に心がける必要がある」と提言している。

 また、正社員の仕事がなく、パート以外の非正規で働いている人の割合は01年の38%から06年には44%に上昇し、正社員に比べ相対的に仕事への満足感が低いと強調。「正社員になれない就業者の不安や不満が高まっている。非正規雇用はコスト削減には有効でも、職業能力を高めず、労働生産性向上にはマイナス」と断じた。

 そして、日本が国際競争力を失っていく過程で批判された長期雇用や年功序列賃金制度などに言及、「再評価の動きがある」とした。【東海林智】

■仕事の満足感低下、成果主義は成功せず…労働白書
2008年7月22日  (読売新聞) - goo ニュース
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20080722-567-OYT1T00256.html

 厚生労働省は22日、2008年版「労働経済の分析」(労働経済白書)を発表した。

 長期雇用につながる正規従業員として就職したいのに、パートや派遣などの非正規労働者として働く人を「不本意な就業者」と定義した。企業が、1990年代の景気低迷以降、人件費削減のために採用を正規から非正規にシフトして非正規が増えた結果、労働者の仕事の満足感が長期的に低下していると分析した。

 今回の白書は開始60年目で初めて「働く人の意識」を分析テーマとした。近年の労働者の意識変化が「日本型雇用慣行」の年功型賃金と長期雇用の見直しでもたらされたと見るためだ。

 厚労省の調査では、「不本意な就業者」は、パートとして働く人が06年に23・8%、派遣や契約社員などが同44・2%で、5年前からそれぞれ2・7ポイント、6・2ポイント増えた。労働政策研究・研修機構の06年の調査でも、非正社員のうち正社員になれなかった人で仕事に満足している人の割合は30・2%で、正社員の33・0%と比べ、満足度が低かった。

 また、白書では、企業が年功型賃金制度に代わって導入してきた業績・成果主義的賃金制度について、「厳しい経営環境の下で人件費削減的な目的も少なくなかった」と批判した。

 同機構の調査で正規従業員の仕事への意欲が低くなった理由(複数回答)で、「賃金が低い」が最多のほぼ半数、「評価の納得性が確保されていない」が3分の1に上った点に注目。〈1〉40、50歳代の高学歴ホワイトカラーで賃金格差が拡大〈2〉特に50歳代の男性労働者で意欲が顕著に低下--を問題点に挙げ、同賃金制度は「必ずしも成功していない」と指摘した。

 制度を有効に機能させるには、まず評価基準の明確化や評価結果の説明などの運用改善、長期的には労使協力による望ましい賃金制度を構築する取り組みの必要性を強調した。

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